呉市立図書館 「今月のテーマ」
印刷用ページを表示する掲載日:2024年5月9日更新
「王朝文化」を読む
桓武天皇により長岡京から平安京に都が移された794年(延暦13年)から,鎌倉幕府が成立するまでの約390年のことを平安時代といいます。この時代,約200年間続いた遣唐使が廃止され,それまでの唐文化に代わって,日本的特色を持つ文化が花開きました。
いわゆる王朝文化のはじまりです。
日本の風景や風俗を描いた,きらびやかで色彩豊かな「大和絵」や,平安貴族が住む屋敷の様式で,自然との調和を重視した,上品かつ繊細といった特徴を持つ「寝殿造り」などが生まれました。
なかでも文学の発展はめざましく,漢字をくずした「かな文字」の誕生によって,貴族女性を中心として多くの物語や日記が生み出されました。
紫式部の『源氏物語』や清少納言の『枕草子』などは王朝文学と称されています。
呉市立図書館では、「王朝文化」(平安時代)に関する本を展示・貸出しています。
目まぐるしい世の中ですが,ゆったりとした気持ちで平安の雅な世界に浸ってみてはいかがでしょうか。